半導体大手のインフィニオン(ミュンヘン)は11日、ドイツ東部のドレスデンに新しい開発センターを設置すると発表した。車載エレクトロニクスと人工知能(AI)を中心に研究開発を行う。同市にはすでに開発と生産拠点を持っており、新センターは2カ所目の開発拠点となる。
新開発センターを年内にも開設する。当初は100人体制で始動。中期的に約250人へと引き上げていく。
自動車業界では電動化とIoT化、自動運転、AIが今後の車両のあり方を大きく変える技術として登場している。半導体はこれらすべての分野で必要不可欠の部品であることから、同社は新センターを開設して技術競争力を高める考えだ。
ドレスデンではこれまで、マイクロコントローラー、センサー、パワー半導体分野の開発拠点と車載半導体工場を運営してきた。同社は開発と生産拠点が隣接していることを重視しており、新開発センターでも工場との連携を通して開発の加速を図る。
ドレスデンには半導体分野のクラスターがあり、企業や研究機関、大学のネットワークが形成されている。自動車部品大手のボッシュは先月、同市で半導体工場の起工式を行った。主に自動運転とIoT向けに半導体チップを製造する計画だ。