コメルツ銀行―1-3月期営業減益に、法人部門の不振で―

独銀2位のコメルツ銀行(フランクフルト)が15日発表した2018年1-3月期(第1四半期)決算の営業利益は前年同期比12.3%減の2億8,900万ユーロへと落ち込んだ。法人顧客部門の不振が響いた格好。純利益は税還付の効果で9.2%増の2億5,000万ユーロへと拡大した。3月末時点の狭義の中核自己資本比率(CET1比率)は13.3%で、前期末(17年12月末)の14.1%から0.8ポイント低下した。

法人顧客部門の営業利益は前年同期比45.7%減の1億4,500万ユーロへと大幅に下落した。金融市場商品の需要低迷のほか、独市場での顧客獲得競争が響いた。

リテール部門は好調で、4.1%増えて2億200万ユーロとなった。歴史的な低金利と新規顧客獲得キャンペーン費用が圧迫要因となったものの、増益を確保した。同部門では今年末までに顧客数を100万人、20年末までには200万人増やすキャンペーンを16年10月に開始。3月末までに71万2,000人増やしており、目標に着実に近づいている。

16年に設立した不良資産の受け入れ部門「アセット・アンド・キャピタル・リカバリー(ACR)」の営業損益は前年同期の赤字(3,300万ユーロ)から1,800万ユーロの黒字へと転換し、初めて黒字を計上した。同行の業績を圧迫してきた造船融資の整理にめどをつけたことが大きい。

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