電機業界受注が1年4カ月ぶりに低下、3月は-5.7%に

独電気電子工業会(ZVEI)が9日発表した独電機業界の3月の新規受注高は前年同月を5.7%下回り、1年4カ月ぶりに落ち込んだ。比較対象の2017年3月に比べて営業日数が2日少なかったことが響いた格好で、国内が9.0%減少。ユーロ圏(ドイツを除く)も7.5%低下した。ユーロ圏外は0.3%増加した。

1-3月期(第1四半期)の新規受注高は前年同期を3.0%上回った。ユーロ圏外が10.0%増えて全体をけん引。ユーロ圏も0.8%伸びた。国内は0.9%落ち込んだ。

物価調整後の業界生産高は3月が前年同月比3.4%減、1-3月期が前年同期比2.7%増だった。

3月の業界売上高は168億ユーロで、前年同月を5.0%割り込んだ。国内が4.3%減の79億ユーロに後退。国外もユーロ圏が6.0%減の33億ユーロ、ユーロ圏外が5.0%減の56億ユーロと振るわなかった。

1~3月の累計は前年同期比3.1%増の473億ユーロで、内訳は国内が3.5%増の225億ユーロ、ユーロ圏が3.1%増の92億ユーロ、ユーロ圏外が2.7%増の156億ユーロだった。

4月の工場稼働率は87.8%だった。前月を0.3ポイント下回ったものの、高水準を保っている。

4月の業界景況感は3カ月連続で悪化した。米トランプ政権の保護主義政策を受けて、今後6カ月の見通しが大幅に悪くなったことが響いた格好で、見通しが「良い」との回答は19%、「悪い」は同14%だった。現状判断は改善した。

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