ドイツ連邦統計局が18日発表した4月の生産者物価指数は前年同月を2.0%上回り、上げ幅は前月の同1.9%から0.1ポイント拡大した。上昇率の拡大2カ月連続。エネルギーが3.2%増となり全体を押し上げた格好だ。エネルギーを除いた生産者物価の上げ幅は1.6%で、前月を0.1ポイント下回った。
エネルギーのなかで上げ幅が最も大きかったのは電力で、6.1%に上った。電力公社などの配電事業者向けが12.0%増と大きく上昇。特別契約顧客向けも4.2%高くなった。
石油製品は3.3%上昇した。航空機燃料(ケロシン)が12.5%、灯油が9.5%、自動車・燃料用液化石油ガスが8.2%、軽油が3.8%の伸びを記録。ガソリンは0.2%低下した。
天然ガスは0.4%増で、産業向けは3.0%上昇、一般世帯向けは1.2%下落した。
中間財は2.1%の伸びを記録した。金属が3.5%上昇。圧延鋼では上げ幅が6.4%、鉄筋では同16.1%に上った。化学原料は2.1%増だった。中間財で価格が下落したのは貴金属(-13.9%)、合成ゴム(-9.9%)など一部の製品に限られる。
非耐久消費財は1.1%増となり、上げ幅は前月の1.4%から0.3ポイント縮小した。食料品は1.0%増と小幅な伸びにとどまったものの、牛乳は8.8%増、バターは24.2%増と高い伸びを記録した。欧州連合(EU)の砂糖生産割当制度が昨年9月末で廃止された影響で大幅下落が続く砂糖は同月も24.4%落ち込んだ。
耐久消費財は1.5%、投資財は1.2%の上昇だった。
4月の生産者物価指数は前月比では0.5%増となり、3カ月来の高い伸びを記録した。部門別の内訳はエネルギーが1.2%増、中間財と耐久消費財が0.2%増、非耐久消費財と生産財が0.1%増。エネルギーを除いた生産者物価の上昇率は0.2%だった。