独鉱工業・サービス業の人件費は昨年、1人当たり1時間34.5ユーロとなり、前年比で2.2%上昇した。欧州連合(EU)加盟国のなかではフランス(同36.8ユーロ)に次ぐ6位に付けている。EU平均は26.3ユーロ、ユーロ圏平均は30.6ユーロだった。(表1を参照)
人件費が最も高いのはデンマークで43.6ユーロに上った。これにベルギーとスウェーデンが41.7ユーロで続き、4位はルクセンブルク(37.3ユーロ)だった。
最低はこれまでに引き続きブルガリアで4.9ユーロ。これにルーマニアが6.1ユーロで続いた。
東欧で最も高いのはスロベニアで16.9ユーロに上った。バルト三国ではエストニアが12.2ユーロに上ったのに対し、ラトビアは8.5ユーロ、リトアニアは8.2ユーロにとどまった。
製造業部門をみると、ドイツの人件費は40.2ユーロと高く、デンマーク(44.1ユーロ)、ベルギー(43.9ユーロ)、スウェーデン(42ユーロ)に次ぐ4位につけた。フランス(38.1ユーロ)を5.5%上回っている。
給与支給額に対する給与以外の人件費(社会保険料の雇用者負担、企業年金、病休時に支給する賃金・給与など)の比率をみると、ドイツは28%で13位となり、中位グループにとどまった。2000年代の構造改革で社会保険料を押し下げたことが大きい。1位スウェーデンは49%に達し、2位フランスも46%と高い。最低はマルタで9%にとどまった。(表2を参照)