自動車部品大手の独ボッシュ(シュツットガルト)が包装機械事業を対象に売却を含む戦略的なオプションを検討しているとの観測が浮上している。『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』紙が金融・機械業界の情報として8日、報じたもので、中国などアジア企業との価格競争が激化し、収益力が悪化していることが背景にあるという。同社は報道内容へのコメントを控えている。
包装機械は産業機械部門に属する事業。2016年時点の従業員数は6,200人で、売上高は13億ユーロだった。利益は公表していない。
FAZ紙はボッシュが戦略オプションを検討していることの最大の裏付けとして、2017年事業報告のなかで、「包装機械事業の展開は2017年も満足できないものだった」としたうえで、「この課題にポートフォリオの調整をもって対応する」と明記されていることを挙げた。同事業が◇他の事業とのシナジー効果が小さい事業である◇17年に分社化された――こともそうした検討をうかがわせるとしている。