エネルギーがインフレ率押し上げ、灯油は24%上昇

ドイツ連邦統計局は14日、5月の消費者物価統計の詳細を発表した。それによると、インフレ率(ドイツ基準)は前年同月比が2.2%、前月比が0.5%で速報値と変わりがなかった。エネルギーは前年同月比5.1%増と大きく上昇。エネルギーを除いたインフレ率は1.8%だった。

エネルギーでは暖房用灯油が24.3%増と大きく上昇した。自動車燃料も軽油が11.9%増、ハイオクガソリンが8.2%増と伸び率が大きい。電力は1.5%増、ガスは1.1%減だった。

食料品は3.5%増となり、上げ幅は前月の同3.4%からやや拡大した。バターが32.3%増と高騰したことから食用油脂が16.5%上昇。果物(8.1%増)、乳製品・卵(5.5%増)も上げ幅が大きかった。これまで下落が続いていた野菜は2.0%増となり、上昇へと転じた。食料品とエネルギーを除いたインフレ率は1.6%だった。

エネルギー、食料品以外の物品では新聞・雑誌(4.6%増)、たばこ(4.4%増)、園芸用品(3.7%増)で大きく上昇。情報機器は4.2%、娯楽家電は4.0%下落した。

サービスは1.9%上昇した。上昇率が特に大きかったのはパック旅行で、10.4%に達した。聖霊降臨際の祝日が前年の6月から今年は5月に早まったことが背景にある。このほか、自動車整備・修理が3.2%増と比較的大きく伸びた。航空券は2.3%、電気通信は0.8%落ち込んだ。

欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比が2.2%、前月比が0.6%で、こちらも速報値と変わりがなかった。(下の表を参照)

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