ドイツ連邦統計局は12日、6月の消費者物価統計の詳細を発表した。それによると、インフレ率(ドイツ基準)は前年同月比が2.1%、前月比が0.1%で速報値と変わりがなかった。エネルギーは前年同月比6.4%増と大きく上昇。エネルギーを除いたインフレ率は1.6%だった。
エネルギーでは暖房用灯油が30.3%増と大きく上昇した。自動車燃料も軽油が16.5%増、ハイオクガソリンが9.9%増と伸び率が大きい。電力は1.2%増、ガスは1.6%減だった。
食料品は3.4%増となり、上げ幅は3カ月連続で3%を超えた。バターが26.1%増と高騰したことから食用油脂が14.4%上昇。果物(7.2%増)、乳製品・卵(4.8%増)も上げ幅が大きかった。野菜は2.3%増となり、2カ月連続で上昇した。食料品とエネルギーを除いたインフレ率は1.4%だった。
エネルギー、食料品以外の物品では新聞・雑誌(4.8%増)、ビール(4.1%増)、たばこ(3.7%増)で大きく上昇。娯楽家電は4.9%、情報機器は4.5%下落した。
サービスは1.5%の上昇にとどまった。上昇率が大きかったのは自動車整備・修理で3.2%に上った。航空券は4.2%、電気通信は0.7%落ち込んだ。
前月比では航空券(2.7%増)、パック旅行(2.5%増)、宿泊(1.4%増)で上げ幅が大きかった。夏季バカンスシーズンに入り旅行客が増えたことが反映された格好。自動車燃料も1.5%高くなった。衣料品と靴は春夏物のバーゲンを受けてそれぞれ2.9%、1.3%低下した。食料品は0.3%減で、果物と野菜は下げ幅がともに1.7%に上った。
欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比が2.1%、前月比が0.1%で、こちらも速報値と変わりがなかった。(下の表を参照)