自動車大手のダイムラーと自動車部品大手のボッシュは10日、完全自動運転車のパイロットプロジェクトを米シリコンバレーの大都市で実施すると発表した。自動運転をカーシェアリングなど各種の移動サービスで実用化することが狙い。来年下半期から同プロジェクトを開始する。
両社は昨年4月、完全自動運転システムの開発で提携した。提携によりシナジー効果を引き出し、完全自動運転車の実用化を加速する考え。2020年代初頭の市場導入を目指している。
米自動車技術会(SAE)が定める「レベル4」の完全自動運転車(運転をシステムに全面的に任せることが可能)と、「レベル5」のドライバーレス車の実現に向けて、ソフトウエアとアルゴリズムを共同開発する。システムとハード部品に関するボッシュのノウハウと車両全般に関するダイムラーのノウハウを連携させる。
都市部でカーシェアリング、無人運転タクシー(ロボットタクシー)として投入することを念頭に置いている。渋滞緩和や道路交通の安全性向上といった効果を見込む。カーシェア車両とロボットタクシーはスマホで呼び寄せて利用できるようにする考えだ。