電機業界受注3カ月ぶり拡大、5月は0.6%増に

独電気電子工業会(ZVEI)が9日発表した独電機業界の5月の新規受注高は前年同月比0.6%増となり、3カ月ぶりに拡大した。比較対象の2017年5月に比べ営業日数が2日少なかったにも関わらず増加しており、営業日数を加味した増加幅はより大きかったことになる。地域別では国外が好調で、ユーロ圏(ドイツを除く)は0.2%、ユーロ圏外は1.6%増加した。国内は横ばいだった。

1-5月期の新規受注高は前年同期を1.0%上回った。ユーロ圏外が8.4%増えて全体をけん引。ユーロ圏も1.7%伸びた。国内は4.4%減少した。

5月の業界生産高は物価調整後の実質で前年同月比2.6%減となり、2カ月ぶりに後退した。祝日の関係で営業日数が少なかったことが響いた。1-5月期は前年同期比3.1%増だった。

業界企業を対象とする6月のアンケート調査では「今後3カ月間に生産を拡大する」との回答が25%強となり、前月の同28%からやや減少した。「縮小する」は4%から7%に増えており、先行きに慎重な企業が増えている。

5月の業界売上高は157億ユーロで、前年同月を1.6%下回った。国内が3.1%減の73億ユーロ、ユーロ圏外が1.4%減の53億ユーロへと後退。ユーロ圏は1.7%増の31億ユーロとやや拡大した。

1~5月の累計は前年同期比4.0%増の790億ユーロで、内訳は国内が4.3%増の375億ユーロ、ユーロ圏が5.0%増の154億ユーロ、ユーロ圏外が3.1%増の261億ユーロだった。

6月の業界景況感は前月と同水準にとどまった。横ばいは2カ月連続。現状判断が横ばい、今後の見通しが微改善だった。輸出見通しは前月に引き続き悪化した。貿易摩擦が響いたもようだ。

上部へスクロール