独企業景況感7月も悪化

Ifo経済研究所が7月25日発表した同月のドイツ企業景況感指数(2015年=100)は前月を0.1ポイント下回る101.7となり、2カ月連続で落ち込んだ。今後6カ月の見通しを示す期待指数の不振が響いた格好。企業景況感指数は昨年11月の105.2をピークに下落傾向にあり、Ifoのクレメンス・フュスト所長は「ドイツ経済はスピードを緩めながら拡大し続けている」と述べ、控えめな表現ながら成長が減速しているとの認識を示唆した。

期待指数は前月を0.3ポイント下回る98.2へと落ち込んだ。減少は8カ月連続。現状判断指数は0.1ポイント増の105.3となり、2カ月ぶりに上昇した。

部門別でみると、製造業の景況感指数は6カ月連続で下落した。現状判断の大幅悪化が響いた格好で、期待指数はわずかに上昇した。需要の勢いは弱まっているという。工場稼働率は横ばいの87.7%だった。

サービス業の景況感指数は改善した。需要の拡大が背景にあり、前月は悪化していた現状判断と期待指数がともに好転した。

流通業の景況感指数は低下した。現状判断は改善したものの、期待指数が悪化。全体を押し下げた。期待指数の下落幅は特に小売業で大きいという。

建設業の景況感指数は過去最高を更新した。現状判断が大幅に改善。期待指数も前月を上回った。建設業界はブームの最中にあるとしている。

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