ドイツ連邦統計局は14日、7月の消費者物価統計の詳細を発表した。それによると、インフレ率(ドイツ基準)は前年同月比が2.0%、前月比が0.3%で速報値と変わりがなかった。エネルギーは前年同月比6.6%増と大きく上昇。エネルギーを除いたインフレ率は1.5%だった。
エネルギーでは暖房用灯油が28.5%増と大きく上昇した。自動車燃料も軽油が16.2%増、ハイオクガソリンが10.8%増と伸び率が大きい。電力は1.0%増、ガスは1.3%減だった。
食料品は2.6%増となり、これまでに引き続きインフレ率を上回る伸びを記録した。食用油脂が6.4%、果物が5.5%、卵が4.0%、野菜が3.1%の幅で上昇。食料品とエネルギーを除いたインフレ率は1.4%だった。
エネルギー、食料品以外の物品では新聞・雑誌(4.8%増)、ビール(4.0%増)、たばこ(3.5%増)で大きく上昇。娯楽家電は5.5%、情報機器は4.2%、衣料品は2.0下落した。
サービスは1.6%の上昇にとどまった。上昇率が大きかったのはパック旅行と自動車整備・修理で、それぞれ4.2%、3.0%に上った。航空券は6.9%、電気通信は0.7%低下した。
前月比ではパック旅行(19.3%増)、航空券(4.4%増)で上げ幅が大きかった。夏季バカンスシーズンが本格化したことが反映された格好。衣料品と靴は春夏物のバーゲンを受けてそれぞれ6.9%、4.1%低下した。食料品は0.5%減で、果物と野菜は下げ幅がそれぞれ2.2%、1.2%に上った。
欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比が2.1%、前月比が0.4%で、こちらも速報値と変わりがなかった。(下の表を参照)