家庭内の機器をネットワークでつないで一括管理する「スマートホーム」の認知度が高まっている。独情報通信業界連盟(Bitkom)の消費者アンケート調査によると、「スマートホームについて読んだり聞いたことがある」との回答は71%に上り、2年前の2016年に比べ18ポイント増加した。
「スマート家電がすでに家庭内にある」との回答は26%だった。最も多いのは照明で、回答者全体の17%を占めた。2位は防犯カメラ(14%)で、これにAIスピーカー(13%)、シャッター・日よけ(13%)、暖房(12%)、警報装置(10%)が続いた。
「今後1年以内にスマート家電を購入予定」との回答は37%に上った。回答が最も多い製品は暖房で29%。これに照明が27%で続き、3位は防犯カメラ(18%)、4位はコンセント(16%)、5位は掃除機(15%)だった。
スマート家電を持たない消費者に理由をたずねたところ、回答が多かったのは「設置が面倒」で、37%に上った。これに「製品価格が高すぎる」が36%、「操作が面倒」が33%、「メリットが少ない」が27%で続いた。セキュリティやプライバシーを懸念する人も多く、「ハッカー攻撃が心配だ」は26%、「プライバシーを侵害される懸念がある」は24%、「個人データの濫用が心配だ」は22%に上った。
「スマート家電を誰が設置しましたか」との質問では「専門業者」との回答が同家電所有者全体の48%を占めた。「友人・知人・同僚」は23%、「同居していない家族」は16%、「同居者」は14%と少なく、専門業者への依存度が高いことがうかがわれる。
スマート家電の操作に用いる機器ではスマートフォンがダントツで多く、同家電所有者の78%が回答した。2位はタブレットPC(44%)、3位はリモコン装置(38%)、4位はAIスピーカー(37%)、5位はスマートウオッチとラップトップ(ともに8%)だった。
スマホ家電の利用で生み出されるデータの保管場所に関しては「外部のクラウド」との回答が同家電所有者の65%を占めた。「機器内やホームネットワークなどローカルで保存する」は26%にとどまった。