高級車大手の独BMWは7日、同社モデル32万3,700台を欧州でリコール(無料の回収・修理)すると発表した。BMW車の発火事故が韓国で多発していることから、発火の恐れのあるモデルの検査と修理を行う。韓国ではすでにリコール計画を当局に届け出ている。
欧州でリコール対象となるのは2015年4月から16年9月にかけて生産された4シリンダーディーゼルエンジン搭載の「3シリーズ」「4シリーズ」「5シリーズ」「6シリーズ」「7シリーズ」「X3」「X4」「X5」と、12年7月から15年6月にかけて生産された6シリンダーディーゼルエンジン搭載のモデル。ドイツでは9万6,300台が該当する。
韓国ではBMW車の発火事故が16年から起きており、今年はすでに30件を超えた。窒素酸化物(NOx)の排出量を減らすための排気ガス再循環装置(EGR)から漏れた冷却水が高温の排ガス中で石油残留物と混ざり発火する可能性があるという。同国のリコール台数は10万6,000台。
リコール費用は現時点で不明。広報担当者は『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に、「1億ユーロのケタ台の低い額」との推定を示した。