第2四半期の工作機械受注2%拡大、国内がけん引

独工作機械工業会(VDW)が14日発表した独業界の第2四半期(4~6月)の新規受注高は前年同期比で2%増加した。国内受注が29%増えて、9%減となった国外の不振を相殺。VDWのヴィルフリート・シェーファー専務理事は「長い低迷を経て国内では近代化と生産能力拡張投資がともに活発化してきた」と強調した。

国外受注はユーロ圏外が足かせとなり、減少した。特に中国、インド、韓国などアジアが振るわなかった。ユーロ圏は10%弱の伸びを確保したという。

上半期(1~6月)の新規受注高は前年同期を12%上回った。国内が34%拡大。国外も3%伸びた。

業界の7月の工場稼働率は93.2%と高く、シェーファー専務理事は「稼働率は限界に達している」と明言した。Ifo経済研究所の年央のアンケート調査によると、工作機械メーカーの50%以上が部品調達に苦慮しており、人手不足も同約40%に上った。

上半期の業界売上高は前年同期比で13%拡大した。VDWはこれを受け、2018年通期で7%増加するとした従来予測を据え置いた。英国の欧州連合(EU)離脱や通商摩擦、経済制裁などの問題が深刻化しなければ、業界の好景気は今後も続くとみている。

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