朝鮮半島で南北融和の機運が高まっていることを受けてドイツの経済界が北朝鮮市場の開拓に意欲をみせだしている。独商工会議所連合会(DIHK)のフォルカー・トライヤー貿易部長は韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩委員長の第3回首脳会談が平壌で行われた18日ロイター通信に対し、「独経済界は和平プロセスと政治的な接近を通した北朝鮮市場の開放を望む」と発言。北朝鮮のようなリスクの高い国への投資をいかに促進できるかをドイツ政府は検討すべきだと提言した。
韓国にはドイツ企業およそ500社が進出し、3万5,000人以上の雇用を創出している。トライヤー貿易部長は、ドイツ企業は北朝鮮市場が開放された場合、直接ないし韓国企業との協業を通して同市場に進出できるとの見方を示した。特にドイツ企業の競争力が高く潜在需要も大きいインフラ分野で大きな受注を獲得できるとみている。ハイテク技術分野で韓国の大手企業と組むことも視野に入れている。