独高級車大手のBMWとダイムラーは20日、両社が設立予定の移動サービス合弁会社の本社をベルリンに設置する方針を明らかにした。ベルリンにはIT関連のスタートアップ企業が多く、創造的な環境が整っていることから白羽の矢を立てた。両社は欧州連合(EU)の欧州委員会に合弁計画の承認を正式申請したことも明らかにした。
ダイムラーとBMWは3月、両社の移動サービス事業を統合することで合意した。大きな成長が見込まれる同分野で手を組み総合的なサービスを一手に提供することで、米ウーバーなどIT系の競合に対抗していく考えだ。
両社の当該事業を持ち寄って折半出資の合弁会社を設立する。具体的には(1)様々な移動手段を各顧客のニーズに合わせて連携させ予約から決済までを一手に引き受ける「マルティモーダル/オンデマンドモビリティ」(2)カーシェアリング(3)アプリを用いたタクシーなどの呼び寄せサービス「ライド・ハイリング」(4)駐車場探しから予約、決済までを一手に引き受ける仲介サービス(5)電動車向けに近場の充電ステーションを知らせ、充電後の決済も引き受けるサービス――の5分野で事業を統合する。