ドイツ連邦統計局は12日、9月の消費者物価統計の詳細を発表した。それによると、インフレ率(ドイツ基準)は前年同月比が2.3%、前月比が0.4%で速報値と変わりがなかった。エネルギーは前年同月比7.7%増と大きく上昇。エネルギーを除いたインフレ率は1.6%だった。
エネルギーでは暖房用灯油が35.6%増と大きく上昇した。自動車燃料も軽油が17.6%増、ハイオクガソリンが11.8%増と伸び率が大きい。電力は0.9%増、ガスは1.5%減だった。
食料品は2.8%増となり、上げ幅は前月の2.5%から拡大した。野菜が12.3%上昇。じゃがいもの上げ幅は14.6%に上った。食料品とエネルギーを除いたインフレ率は1.5%だった。
エネルギー、食料品以外の物品では、ビール(5.4%増)、新聞・雑誌(4.3%増)、たばこ(3.2%増)で大きく上昇。電話機と娯楽家電はそれぞれ5.3%、4.6%下落した。
サービスは1.5%の上昇にとどまった。上昇率が大きかったのはパックツアーと自動車整備・修理で、それぞれ3.1%、2.7%に上った。航空券は3.9%、電気通信サービスは0.7%低下した。
前月比では野菜が7.8%上昇した。きゅうりは47.1%増、トマトは32.2%増と上げ幅が極めて大きい。衣料品も8.1%増と大幅に上昇した。秋・冬物コレクションへの切り替えが反映された格好で、靴・付属品も4.4%高くなった。エネルギーは2.0%増で、暖房用灯油は9.7%、自動車燃料は2.6%上昇した。
夏休みが終了したことからパック旅行は10.5%下落し、航空券も4.2%安くなった。
欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比が2.2%、前月比が0.4で、こちらも速報値と変わりがなかった。(下の表を参照)