アウディ―プレス部品の品質検査に機械学習活用へ―

自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は15日、高級車子会社アウディがプレス部品の品質検査に人工知能(AI)の一種である機械学習(ML)を導入する方針だと発表した。これまで人手と時間をかけていた作業をMLに任せることで、検査の速度と精度を引き上げ、工場のスマート化を促進する狙い。将来的には塗装、組み立て工程の検査にもMLを投入する考えだ。

ドアやボンネットなどプレス部品の検査ではこれまで、目視検査を行うほか、カメラを毎回、設定し直す必要があり、手間ひまがかかっていた。また画像処理ソフトは光の加減など環境の影響を受けやすく、誤認識の割合が高かった。

アウディは莫大なデータのなかから有意味な関連性を自律的に見つけ出すMLを活用することで検査作業の大幅な効率化、精度アップを実現する。同社の技術者はインゴルシュタット本社工場とVWの複数の工場で得られた数テラバイト規模のデータを使ってMLに学習を行わせた。現在はインゴルシュタット工場のプレス施設で投入するための試験を行っているところだ。具体的にいつから本投入するかは明らかにしていない。

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