電機業界受注2カ月ぶり減少、8月は5.4%減に

独電気電子工業会(ZVEI)が9日発表した独電機業界の8月の新規受注高は前年同月比5.4%減となり、2カ月ぶりに落ち込んだ。国内受注が極めて好調だった前年同月の反動で11.8%縮小したことが最大の押し下げ要因。ユーロ圏(ドイツを除く)とユーロ圏外もそれぞれ1.8%、0.8%後退した。

1~8月の新規受注高は前年同期を0.5%上回った。国内は4.2%減少したものの、国外が4.5%増加。ユーロ圏外は5.8%拡大した。ユーロ圏は2.3%増だった。

8月の業界生産高は物価調整後の実質で前年同月を1.0%上回った。1~8月の累計は前年同期比3.3%増だった。

業界企業を対象とする9月のアンケート調査では、今後3カ月間の生産高を「拡大する」との回答が28%に上り、「縮小する」は6%にとどまった。「拡大」から「縮小」を差し引いた数値は前月と同じ22ポイントだった。

8月の業界売上高は160億ユーロで、前年同月を1.8%上回った。国内が特に好調で、3.7%増の77億ユーロに拡大。国外はユーロ圏が0.5%増の29億ユーロ、ユーロ圏外が0.2%増の54億ユーロだった。

1~8月の売上高は1,285億ユーロで、前年同期を3.8%上回った。内訳は国内が3.7%増の610億ユーロ、ユーロ圏が5.0%増の248億ユーロ、ユーロ圏外が3.1%増の427億ユーロだった。

9月の業界景況感は先月に引き続き改善した。今後の見通しに楽観的な企業が大幅に増えたことが反映された格好。現状判断はやや悪化した。

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