自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)グループ(ヴォルフスブルク)は19日、中国合弁の上海大衆が本社所在地の上海市安亭鎮で新工場の鍬入れ式を行ったと発表した。VWのEV専用プラットホーム「MEB」を用いた車両を生産する。VWはMEBベースのEVを独ツヴィッカウ、中国・仏山工場(合弁会社・一汽大衆の生産拠点)でも製造することを計画している。
新工場は生産能力が年30万台で、EVのほか車載電池システムも製造する。まずは2020年からVWブランド乗用車のSUVを生産。その後、車種を増やしていく。
新工場はつながる工場「インダストリー4.0」に対応したもので、最新ロボット1,400台のほか、人工知能(AI)、拡張現実(AR)、バーチャルリアリティー(VR)が投入される。
VWグループは25年までにEVを計50車種、市場投入し、新車の25%をEVとする目標を掲げている。中国では新車の一定比率以上をEVなどの環境対応車(新エネルギー車)とすることをメーカーに義務づけるルールが19年から導入されることから、同社は新エネ車の現地生産体制を速やかに構築しなければならない状況にある。