車両盗難減少も被害額は過去最高に 狙われやすいのは高額SUVとセダン

独保険協会(GDV)は22日、国内で盗難被害にあった乗用車が昨年は前年比4%減の1万7,493台(捕捉されているのは車両損害保険の対象車両のみ)に後退したものの、保険金の支払い総額は8%増の3億2,400万ユーロへと拡大したと発表した。高級ブランドのSUVとセダンの盗難増が反映された格好。1台当たりの保険金支払いは13%増の1万8,500ユーロとなり、過去最高を更新した。

被保険車両1,000台当たりの盗難台数をみると、最も多かったモデルはアウディの「Q7 3.0 TDI/4L」で15.3台に上った。2位はメルセデスベンツの「ML 63 AMG/166」(15.1台)、3位はマツダの「CX-5 2.2 D AWD/KF」(14.6台)とトップ3をすべてSUVが占めている。日本車はトヨタ「RAV4ハイブリッド2.5/XA4(EU,M)」、同「プリウス+ハイブリッド1.8/XW4(A)」、日産「インフィニティ FX37/7L」も含め計4モデルがトップテンに入った。

メーカー別ではランドローバーが最大で、同1.9台に上った。2位はポルシェ(1.6台)、3位はアウディ(1.2台)。日本車ではマツダが1.2台で4位、トヨタが0.6台で6位、ホンダが0.6台で7位、日産が0.5台で10位だった。

都市別(人口30万人以上が対象)では首都ベルリンが同3.6台で最も多かった。ポーランド国境に比較的近く、東欧諸国の窃盗集団が逃走しやすいという事情が背景にある。2位はハンブルク(1.9台)、3位はライプチヒ(1.3台)。デュッセルドルフは0.8台で7位、フランクフルトは0.7台で9位、ミュンヘンは0.3台で17位だった。南部地域は盗難が少なく、カールスルーエとシュツットガルトはともに0.2台にとどまった。

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