化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は29日、中国石油化工(シノペック)との協業を拡大することで基本合意したと発表した。スチームを利用してナフサを化学基礎原料に分解する工場「スチームクラッカー」を新設するほか、電池材料分野で新たな事業の可能性を模索する。
折半出資の現地合弁会社BASF-YPCと、SINOPECの子会社YPCが年産能力100万トンのスチームクラッカーを南京に共同開設する。出資額はBASF-YPCが50%、YPCが50%。プロジェクトの実現可能性を調べるフィージビリティスタディを年末までに完了する計画だ。
電池材料分野で協業を模索するのは中国の電動車市場拡大を背景に電池需要の増加が見込まれるため。