自動運転の研究プロジェクト、シーメンスなどが開始

電機大手の独シーメンスは25日、自動運転の研究プロジェクトを気候保護・エネルギー・モビリティ研究所(IKEM)などと共同で開始すると発表した。情報通信技術を活用したスマートな交通インフラとクラウドベースのソフトウエアサービスを自動運転車と連携させて道路交通の安全性と効率性を高めることが狙い。自宅と駅を結ぶ区間など公共交通機関でカバーできないいわゆる「ファーストマイル」「ラストマイル」への自動運転車の投入に向けた環境省の「自動運転電気自動車を利用した最善の輸送システム(OTS1.0)」プロジェクトの一環として実施する。

ミュンヘンのペルラハ地区にあるシーメンスの敷地内で同プロジェクトを行う。1人乗りの自動運転車1台とシャトルバス1台を投入。テストコースにはレーザースキャナー、レーダー、カメラ装置を搭載したポールを設置し、車両や周辺環境の情報を捉える。常に変化する交通状況や交通参加者に関する情報を車両に送信し、事故を予防できるようにする。通信にはV2Xの無線通信規格「WLANp(ITS-G5)」を用いる。

また、これらのシステムを補完するためにソフトソリューションも投入する。交通管制センターの管制官は同ソリューションを利用して交通状況と車両を監視。緊急の場合は交通に介入する。

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