自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)グループ(ヴォルフスブルク)が10月30日発表した2018年7-9月期(第3四半期)決算の営業利益(特別費計上前)は前年同期比18.6%減の35億1,100万ユーロと大きく落ち込んだ。欧州連合(EU)の新しい排ガス検査方式への対応に遅れたことが響いた格好だ。
特別費計上後の営業利益は57.6%増の27億1,100万ユーロへと拡大した。比較対象の17年7-9月期はディーゼル車排ガス不正問題で引当金を25億ユーロ積み増しており、18年7-9月期はその反動で大幅な増益となった。売上高は0.9%増の552億ユーロで、売上高営業利益率は前年同期の3.1%から4.9%へと上昇した。
税引き前利益は前年同期(14億9,100万ユーロ)の約2.4倍の35億4,600万ユーロへと拡大した。同利益には中国合弁で同社が獲得した利益が含まれるため、営業利益を上回った。