コンサルティング大手アーンスト・アンド・ヤング(EY)がドイツの成人1,000人を対象に実施したアンケート調査(実施期間10月8日~16日)によると、今年のクリスマスプレゼント予算の平均は前年を6%上回る282ユーロとなり、過去最高を更新した。景気と雇用の安定、所得の拡大が背景にある。クリスマスプレゼント市場規模は184億ユーロに上る計算だ。
予算は男性で12%増の285ユーロ、女性で1%増の279ユーロへと拡大した。地域別では所得水準の低い東部地区で12%増の298ユーロへと大きく拡大。西部(4%増の278ユーロ)を大幅に上回った。
年齢層別でみると、46~55歳で22%増の345ユーロ、36~45歳で17%増の291ユーロと伸び率が大きかった。35歳以下は5%減の186ユーロと縮小した。
予算を分野別でみると、最も額が多いのは商品券・現金で平均67ユーロ(前年72ユーロ)に上り、これまでに引き続きダントツの1位となった。2位はイベント(コンサートなど)で、前年の12ユーロから26ユーロへと急増。3位は玩具で23ユーロ(前年22ユーロ)、4位は衣料品で21ユーロ(28ユーロ)、5位は書籍で20ユーロ(27ユーロ)、6位は宝飾品で20ユーロ(14ユーロ)、7位は旅行で16ユーロ(7ユーロ)だった。
「どの販売チャンネルにどれだけの額の予算を投入すると思いますか」との質問では、ネット通販の平均回答額が前年の56ユーロから88ユーロへと大きく増加した。ネットでの購入に適したイベントや旅行をプレゼントする人が大幅に増えたことが背景にある。イベントをプレゼントする人の68%はネットで購入すると回答。旅行も同61%と回答率が高かった。
このしわ寄せでデパート・ショッピングセンターと専門店の平均予算はそれぞれ98ユーロから74ユーロ、96ユーロから91ユーロへと落ち込んだ。
プレゼントをネットで購入するとの回答は36~45歳で最も多く、36%に達した。35歳以下(同33%)を3ポイント上回っており、若い層ほどネット購入を好むという従来の図式は当てはまらくなっている。35歳以下では実店舗との回答が43%に達し、36~45歳の同27%を大きく上回った。
「何をプレゼントするかのアイデアをどこで得ますか」との質問では「プレゼントするものをすでに決めている/贈り先が望むプレゼントをすでに知っている」(60%)を除くと、「街中をブラブラして」との回答が最も多く38%に達した。これに「インターネット」(33%)、「知人の推薦」(30%)、「広告」(21%)、「雑誌・新聞」(13%)、「SNS」(7%)、「アプリ」(4%)が続いた。