フォルクスワーゲン―ポルトガルにソフト開発拠点開設―

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は6日、ポルトガルの首都リスボンにソフトウエア開発センター(SDCリスボン)を開設した。SDCは本社所在地ヴォルフスブルク、ベルリンに次いで3カ所目。自動車業界で急速に進むデジタル化に対応するためにはソフト分野の人材を大幅に増やす必要があることから、人材が豊富なリスボンに白羽の矢を立てた。

IT技術者300人がデジタルサービスやセキュリティ、社内プロセス分野のソフト開発に取り組む。そのうち100人は商用車子会社MANトラック・アンド・バス向けにクラウドベースのサービス開発に携わる。

VWは十分な数のソフト開発者を確保するために自ら人材養成も行う考えで、来春には養成機関「ファカルティー73」をヴォルフスブルクに開設する。

リスボンにはハイテク企業とスタートアップ企業が集積しているうえ、有力大学も多く、優秀な人材を獲得しやすい。高級車大手の独BMWも10月、ソフト開発の合弁会社をポルトガルに設立し、同市に拠点を置くことを明らかにした。