保険大手の独アリアンツは本社所在地ミュンヘンで11月30日に開催した投資家説明会で、欧州全域をカバーするネット保険子会社の設立計画を明らかにした。保険市場は国によって特徴が大きく異なり汎欧州のサービスを一手に提供するのは難しいものの、同社は簡単で消費者が理解しやすい商品を投入することで、ブレイクスルーを果たす考えだ。
新会社アリアンツ・ダイレクトをドイツに設立する。まずは契約が比較的簡単な自動車保険分野の商品をドイツ、オランダ、イタリア、スペインの4カ国で販売。その後フランス、スイス、オーストリアなど他の国にも広げていく。
スイス競合チューリッヒは2007年、欧州全域をカバーする自動車保険会社チューリッヒ・コネクトを立ち上げたものの、国による市場の相違が大きく、失敗した経緯がある。アリアンツはこれを踏まえて商品の簡素化方針を打ち出した。