ドイツ鉄道(DB)は11月30日、首都ベルリンと同国南部のミュンヘンを結ぶ鉄道の利用者数がこの1年で2倍の440万人に拡大したと発表した。両都市間に新路線を開設し、運行時間を大幅に短縮したことが大きい。
DBは昨年12月のダイヤ改正に合わせて両都市を結ぶ新路線でICE(高速鉄道)の運行を開始した。従来の路線に比べて走行距離が短いうえ、停車駅も少ないことから、所要時間はそれまでより2時間短い4時間弱へと短縮された。
これを受けて両都市間の移動に鉄道を利用する人が急増。利用者440万人のうち120万人は従来、旅客機を利用していた人、同100万人は乗用車を利用していた人が占めた。両都市間を移動した人に占める鉄道利用者の割合は昨年の23%から46%へと拡大し、旅客機と自動車を抜いて最大となった(下のグラフ参照)。
DBはこれを受けて同区間のICE投入本数を9日から拡大。現在の1日3往復から5往復へと増やす。