ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が7日発表した10月の鉱工業生産指数(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比0.5%減となり、3カ月ぶりに落ち込んだ。製造業が0.4%、建設業が0.3%、エネルギー業が3.2%の幅で低下。エネルギー業は5.2%減となった前月に引き続き大きく後退した。
製造業では消費財が3.2%減少し、足を強く引っ張った。投資財は0.3%増加して3カ月連続で拡大。中間材も0.2%伸びた。前月に増加へと転じた自動車業界は0.5%減と再び落ち込んでおり、経済省は乗用車の排ガス検査方式の変更が尾を引いているとの見方を示した。
特殊要因による統計上のブレが小さい2カ月単位の比較でみると、9~10月の鉱工業生産は前期の7~8月を実質0.1%上回った。建設業が2.2%増加。製造業は横ばいにとどまった。
経済省は自動車業界の受注が回復に向かっていることなど踏まえ、製造業生産は第4四半期(10~12月)中に好転するとの予想を示した。