人材紹介のジェイエイシーリクルートメントは7日、ドイツ進出計画を発表した。同国は日系企業が多いうえ、英国の欧州連合(EU)離脱を受けて日系企業が横流れしてくるという事情もあることから、現地事業を立ち上げる。
日系企業が特に多いデュッセルドルフにJACリクルートメント・ジャーマニーを立ち上げ、来年1月上旬から事業を開始する。ドイツは日本を含めて11カ国目の事業展開国となる。欧州では英国に次いで2カ国目。同社は独進出をきっかけに欧州事業を本格化する。
ドイツに進出する日系企業は約1,800社に上る。欧州では最も多く、2位の英国(約1,000社)を大きく引き離している。デュッセルドルフを州都とするノルトライン・ヴェストファーレン州には在独日系企業の3分の1に当たる620社が拠点を構えており、同社は「主力事業である主に日系企業を対象とした人材紹介事業の拡大を図るための最初の拠点として十分な市場規模がある」と判断した。現地在住の日系人や現地人材のほか、ドイツへの転職を望む日本、アジア、欧州の人材も日系企業などに紹介していく。
独中部のフランクフルト、南部のミュンヘンなどへも進出する考えで、将来的には独全土で事業を展開する予定だ。開設後3年目の売上高で約1億7,000万ユーロを見込んでいる。