コンチネンタル―AIスタートアップと協業―

自動車部品大手の独コンチネンタル(ハノーバー)は9日、自動運転(AD)と先進運転支援システム(ADAS)の開発で独ITスタートアップ企業オートモティブ・アーティフィシャル・インテリジェンス(AAI)と協業すると発表した。ADなどの機能を実走行でテストすると莫大な労力と時間が必要となることから、バーチャル開発をフルに活用して開発時間を大幅に短縮する。

AAIは自動運転車の開発を加速することを目的に、2017年2月に設立された。世界15カ国以上で事業を展開しており、従業員数は約50人に上る。

車両を用いてAD技術の開発などを行った場合、1カ月当たりの走行距離は最大でも約1万キロにとどまる。実用レベルの安全性を確保するためにはこれをはるかに上回る距離の試験走行が必要であることから、莫大な時間と労力が取られることになる。

バーチャル開発であれば1時間に8,000キロの走行試験をシミュレーションできることから、開発時間が大幅に短縮される。

コンチネンタルはすでにバーチャル開発を活用している。AAIは同社との協業に、高精細地図と人工知能(AI)を利用してバーチャルな交通環境を作成するノウハウを持ち寄る。

コンチネンタルはAAIと共同開発したシミュレーションツールを自動車業界の顧客に提供する考えだ。

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