生産者物価の上げ幅、昨年は横ばいの2.6%に

ドイツ連邦統計局が21日発表した2018年の生産者物価指数は前年比2.6%増となり、上昇率は前年と同水準に達した。指数の拡大は2年連続。エネルギーの上げ幅が5.5%と大きく、エネルギーを除いたベースでは伸び率が前年の2.8%から1.8%へと縮小した。

エネルギーでは石油製品の上昇率が11.2%と最も大きかった。特に暖房用灯油は22.2%の伸びを記録。軽油も11.4%に上った。液化石油ガスは10.9%、ガソリンは6.4%だった。

電力も6.5%増と上げ幅が大きかった。電力公社などの配電事業者向けが13.9%、特別契約顧客向けが6.6%高くなった。一般世帯向けは0.1%の上昇にとどまった。

天然ガスは3.9%増。発電所向けが12.6%、産業向けが9.5%上昇したのに対し、一般世帯向けは1.6%下落した。

中間財は2.7%伸びた。最大の押し上げ要因は金属で4.4%の伸びを記録。化学品も同4.2%に上った。非金属二次原料は16.5%低下した。

投資財は1.3%、耐久消費財は1.7%の幅で上昇した。

非耐久消費財は0.6%の伸びにとどまった。食料品が0.2%の小幅上昇となったことが反映された格好。下げ幅は砂糖で23.4%、豚肉で8.0%に達した。牛肉(8.3%増)、果物・野菜(3.8%増)、牛乳(3.1%増)は上げ幅が大きかった。

18年12月の生産者物価指数は前年同月比2.7%増となり、上げ幅は10カ月ぶりに縮小した。エネルギーの上昇率が前月の同8.9%から6.9%に低下したことが反映された。エネルギーを除いた物価上昇率は1.6%だった。

同月の生産者物価指数は前月比では0.4%減となり、10カ月ぶりに落ち込んだ。エネルギーが1.4%減となったことが背景にあり、エネルギーを除いたベースでは物価に変動がなかった。エネルギー以外では中間財(0.2%減)と非耐久消費財(0.1%減)が低下。耐久消費財は0.2%増、投資財は横ばいだった。

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