インフレ率が5年来の高水準に、エネルギーの押上げ効果で18年は1.9%

ドイツ連邦統計局が16日発表した2018年の消費者物価指数は前年比1.9%増となり、上げ幅(インフレ率)は5年来の高い水準に達した。エネルギーの上昇率が前年の3.1%から4.9%へと拡大。全体が強く押し上げられた。エネルギーを除いたインフレ率は前年と同じ1.6%だった。(下の表を参照)

エネルギーでは石油製品の上げ幅が大きく、暖房用灯油は21.7%、自動車燃料は7.8%に上った。電力は1.3%。天然ガスは1.4%落ち込んだ。

食料品も2.5%上昇した。上げ幅は食用油脂(7.4%)、乳製品・卵(5.3%)、野菜(3.8%)で大きかった。エネルギーと食料品を除いた基礎インフレ率は1.6%にとどまった。食料品以外の非耐久消費財ではたばこ(3.8%)、アルコール飲料(2.7%)で上昇率が大きかった。

消費者物価に占める比重が50%を超えるサービスは1.5%増と、比較的小幅な上昇にとどまった。上げ幅が大きかったのは自動車整備・修理(3.0%)や飲食サービス(2.1%)など。航空券は2.5%、電気通信サービスは0.7%低下した。

12月のインフレ率は前年同月比が1.7%、前月比が0.1%で、エネルギーを除いたベースではそれぞれ1.4%、0.6%だった。エネルギーは前年同月比で4.8%上昇したものの、前月比では4.2%下落した。

欧州連合(EU)基準の18年のインフレ率は1.9%で、前年の1.7%から0.2ポイント上昇した。12月は前年同月比が1.7%、前月比が0.3%だった。

上部へスクロール