18年機械輸出5.3%増加

ドイツ機械工業連盟(VDMA)が18日発表した独業界の2018年の輸出高は前年比5.3%増の1,778億ユーロへと拡大した。米国と欧州連合(EU)、中国の通商摩擦など逆風が吹いたものの、これまでに引き続き過去最高を更新した。生産高に占める輸出の割合は79.2%に達した。

最大の輸出先国は米国で、輸出額は7.1%増の192億4,690万ユーロへと拡大した。同国の景気拡大と、企業税制改革の一環で導入された減価償却ルールが追い風となった。

2位は中国で、9.6%増の190億6,450万ユーロと10%近い伸びを記録した。電動車やロボットなど計10分野で世界を主導する国になるという国家戦略「中国製造2025」が大きい。

3位はフランス(4.6%増の115億5,470万ユーロ)、4位はイタリア(9.5%増の83億4,430万ユーロ)。5位英国は5.1%増の76億7,770万ユーロへと伸びた。EUからの離脱を今年3月に控え、駆け込み需要が多かったことが背景にある。

輸出先上位20カ国のなかで伸び率が最も大きかったのはポーランドで、17.0%増の72億310万ユーロへと拡大した。国別ランキングでは前年の8位から7位へと順位が上昇している。中東欧は欧州の製造拠点として重要性が高まっており、チェコも9位につけた。

上位20カ国のなかで輸出額が減少したのはトルコ(10.5%減)、メキシコ(9.9%減)、韓国(1.3%減)、ベルギー(0.7%減)の4カ国。日本は7.3%増の27億4,180万ユーロで、20位だった。

輸出額が最も大きかった部門は駆動技術で、6.4%増の160億5,830万ユーロへと拡大した。これに物流技術(5.7%増の131億3,240万ユーロ)、空調設備機器技術(5.6%増の112億8,190万ユーロ)、工作機械(3.5%増の105億7,440万ユーロ)が続いた。フルードパワーは14.3%増の76億2,860万ユーロと大きく伸びた。

上部へスクロール