化学大手の独コベストロ(レバークーゼン)が25日発表した2018年12月期決算の営業利益(EBITDA)は前期比6.8%減の32億ユーロへと落ち込み、バイエルからの独立後、続いてきた利益の拡大にストップがかかった。ポリウレタン部門の不振が最大の押し下げ要因。収益力強化に向けたプログラムで人員削減を実施していることもあり、純利益は9.3%減の18億2,300万ユーロへと縮小した。
売上高は146億1,600万ユーロで、3.4%増加した。為替差損で水準が3.0%押し下げられたものの、販売増で2.3%、出荷価格で4.5%それぞれ押し上げられ、増収となった。
ポリウレタン部門のEBITDAは19.1%減の17億6,300万ユーロへと後退した。アジア企業との競争が激化しているほか、中国自動車産業からの需要が減少したことが響いた。ポリカーボネイト部門のEBITDAは21.5%増の10億3,600万ユーロ、コーティング・接着剤部門は同4.5%減の4億6,400万ユーロだった。
19年12月期はEBITDAが15億~20億ユーロへと大きく落ち込むと予想している。同社は17年12月期と18年12月期は例外的に利益水準が高かったと指摘。中期的には20億ユーロ超の水準を確保するとの目標を表明した。