自動車部品大手の独コンチネンタル(ハノーバー)は7日の決算発表で、新規株式公開(IPO)を予定するパワートレイン部門の社名を「ヴィテスコ・テクノロジーズ」とすることを明らかにした。すでに組織上の独立手続きを完了しており、下半期にIPOを果たす計画だ。
同社によると、ヴィテスコ(Vitesco)はパワートレイン部門を構成する2つの本質的な要素である「スピード」と「敏捷性」を統合した造語。ヴィテスコのヴィト(Vit)は命や人生を意味するラテン語の「vita(ヴィータ)」に由来するもので、「内在的なエネルギー」と「力強さ」という意味付けだ。「全世界の無数の人々のより清浄なモビリティに持続可能な形で貢献する」という願いを込めている。
2018年12月期決算の営業利益(EBIT、調整済み)は前期比13.3%減の41億1,810万ユーロと大きく落ち込んだ。市場の低迷のほか、研究開発費と投資の拡大で水準が押し下げられた格好。売上高(調整済み)は0.6%増の442億4,920万ユーロ。ユーロ高が響いて伸び悩んだ。売上高営業利益率は9.3%で、前期の10.8%を1.5ポイント割り込んだ。純利益は2.9%減の28億9,730万ユーロだった。
同社はソフトウエアとIT分野の技術者を22年末までに現在の1万9,000人から2万5,000人へと拡大する計画も明らかにした。車両の電動・IoT化の動きに対応する狙い。同社の技術者総数は現時点で4万9,000人。