ドイツ連邦統計局は14日に発表した2月の消費者物価統計の詳細で、同月のインフレ率(ドイツ基準)を前年同月比1.5%とし、速報値(同1.6%)から0.1ポイント下方修正した。前月比も0.5%から0.4%へと引き下げている。
前年同月比の変動率を分野別でみると、エネルギーは2.9%増となり、上げ幅は前月の同2.3%から拡大した。暖房用灯油が14.2%を記録。電力と天然ガスもそれぞれ2.8%、2.4%に上った。自動車燃料では軽油が5.0%上昇した一方で、ハイオクガソリンは1.7%下落した。エネルギーを除いたインフレ率は1.4%で、前月の1.3%からやや上昇した。
食料品は1.4%増となり、上げ幅は前月の0.8%から拡大した。野菜が12.2%上昇。じゃがいもは32.4%増と高騰した。バターも11.1%増と2ケタ台の伸びを記録している。果物は6.0%減と前月に引き続き下落した。エネルギーと食料品を除いた基礎インフレ率は1.4%だった。
食料品以外の消費財では雑誌(5.1%増)、たばこ(3.1%増)で上昇率が大きかった。電気製品は大きく低下しており、下落幅は電話機で7.1%、娯楽家電で6.1%に上った。
消費者物価に占める比重が53%に上るサービスは1.4%増で、インフレ率と同水準だった。上昇率が大きかったのは自動車整備・修理と飲食で、それぞれ4.0%、2.3%に上った。パック旅行は3.4%低下した。
前月比ではエネルギーが0.2%上昇した。上げ幅は暖房用灯油で1.1%、軽油で1.0%に上った。ハイオクガソリンは0.7%下落した。上げ幅が大きかったのはパック旅行(10.7%増)、野菜(3.6%増)、衣料品・靴(1.9%増)。
欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比が1.7%、前月比が0.5%で、こちらは速報値と変わりがなかった。