ハンブルク港運営会社HHLAは3月27日、港内のコンテナ輸送へのドローン(無人機)投入を検討していることを明らかにした。同社は自動運転トラックやハイパーループの利用も視野に入れるなど、港湾作業の効率化と新しい事業モデルの開発に前向きに取り組んでいる。
HHLAは港内でのドローン利用に向けた実現可能性調査をフラウンホーファー海洋物流・サービスセンターと共同で作成した。最大2トンの空コンテナを倉庫から船舶までドローン輸送することを目指している。ドローンは遠隔操作で動かす。
現時点で経済的に運用するのは難しいとの結論が出たものの、パートナーを見つけて共同で取り組めば港内輸送が改善される可能性があるという。現在、パートナーとなる企業を探している。
HHLAは昨年12月、コンテナ輸送へのハイパーループ投入実現に向けて米HTTと協働すると発表した。同輸送システムをコンテナ用に開発するのは世界初。コンテナ処理速度を高めることで港湾の取り扱い能力を向上させる考えだ。将来的には後背地にもハイパーループ輸送網広げ、道路・鉄道とともに陸上輸送の一角を占めるようにすることも目指す。
まずは合弁会社を設立して港湾向けのシステムを開発し、世界の港湾に売り込んでいく。同システムを開発するために、700万ユーロを投じてハンブルク港にパイロット施設を建設する。
商用車大手の独MANとは自動運転トラックの利用を共同検討している。アルテンヴェルダー埠頭内とアウトバーンA7号線の70キロ区間に投入することを目指す。