自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)グループ(ヴォルフスブルク)は5日、中国のリチウム製品大手ガンフォンリチウム(GFL)からリチウムを調達することで基本合意したと発表した。リチウムの需要が世界的に拡大し価格も上昇しているうえ、VWは電気自動車(WV)の投入を今後、本格化する計画のため、車載電池セルの原料であるリチウムをGFLから安定価格で10年間、購入。VWと電池サプライヤーが必要な量のリチウムを確保できるようにする。
VWは今後10年間でEVを70種類以上、市場投入。2025年には販売する車両の約25%をEVとすることを計画している。シュテファン・ゾンマー取締役(部品・調達担当)は、EV攻勢に必要なリチウムを「早い時点で確保しておくことが重要だ」と今回の取引の意義を強調した。
両社は電池リサイクル、全個体電池など今後、重要性を増す分野で協業することでも合意した。