ドイツ連邦統計局は11日、3月の消費者物価統計の詳細を発表した。それによると、インフレ率(ドイツ基準)は前年同月比が1.3%、前月比が0.4%で速報値と変わりがなかった。エネルギーは前年同月比4.2%増となり、上げ幅が前月の同2.9%から拡大。エネルギーを除いたインフレ率は1.1%にとどまった。
エネルギーでは暖房用灯油が13.5%上昇した。自動車燃料は軽油で上げ幅が7.6%に達したのに対し、ハイオクガソリンは2.3%にとどまった。電力は同2.9%、天然ガスは2.7%だった。
食料品は0.8%増となり、上げ幅は前月の1.4%から縮小した。野菜が8.0%上昇したものの、果物は7.1%下落。りんごは高騰していた前年同月の反動で20.9%低下した。
エネルギーと食料品を除いた基礎インフレ率は1.1%だった。
食料品以外の消費財では雑誌(4.8%増)、たばこ(4.4%増)、新車(3.0%増)で上昇率が大きかった。電気製品はこれまでに引き続き大きく低下しており、下落幅は娯楽家電で5.9%、電話機で5.6%に上った。
消費者物価に占める比重が53%に上るサービスは1.2%増で、インフレ率とほぼ同水準だった。上昇率が大きかったのは自動車整備・修理と飲食で、それぞれ4.1%、2.4%に上った。パックツアーは6.4%減と大きく下落した。昨年は3月に当たった移動祝日のイースター休暇が今年は4月にずれ込んだことが背景にある。
前月比ではエネルギーが0.6%上昇した。上げ幅は自動車燃料で1.5%、暖房用灯油で0.5%に上った。エネルギー以外では季節柄、パック旅行(7.8%増)、衣料品・靴(2.9%増)で大きく上昇した。食料品は0.6%減で、野菜では下落幅が3.8%、果物でも同0.9%に上った。
欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比が1.4%、前月比が0.5%で、こちらも速報値と変わりがなかった。