自動車部品大手の独ZFフリードリヒスハーフェンは4月22日、日本市場向けに電動小型トラックのプロトタイプを開発したと発表した。日本固有のニーズに対応したもので、ZFジャパンのロバート・サイドラー研究開発部門責任者は「今回のプロトタイプは、日本で最も多く使用されている最大積載量2トン、車両総重量5トンの小型トラックにセトラックス・ライトを搭載したものです。ZFは、日本の商用車メーカーやフリート事業者のニーズに応えるこのプロトタイプトラックをきっかけに、日本においても電動化を推進していきます」と述べた。
セトラックス・ライトはすでに量産されているZFの乗用車用電動パワートレインをベースに開発したもので、車両総重量7.5トン以下の小型商用車に搭載できる。モーター、インバーター、減速機、冷却システムの一体設計で、総重量を120キログラウムに抑制。小型・軽量化を実現した。最高出力は15キロワット、最大トルクは380ニュートンメートルで、内燃機関ユニットと同等の走行性能を確保している。
静粛性と高いエネルギー効率を実現していることから、密集した住宅街にあるコンビニエンスストアへの早朝・深夜の配送や、自動販売機への商品補充、停車と発車を繰り返す宅配などに適している。