ドイツ連邦統計局がこのほど発表した3月の輸入物価指数は前年同月比1.7%増となり、上げ幅は2カ月連続で拡大した。エネルギーの上昇率は前月の7.5%から6.7%へと縮小したものの、中間財と投資財で上昇率が高まったことから、輸入物価の上げ幅が大きくなった。エネルギーを除いた輸入物価は1.0%増だった。
エネルギーでは原油が11.1%増、石油製品が11.0%増と大きく拡大した。前月に5.9%増となった電力は20.4%減と大幅に下落。天然ガスも0.9%落ち込んだ。石炭は0.3%増だった。
中間材は1.3%上昇した(前月は同0.8%)。鉄鉱石(26.4%増)と貴金属(15.5%増)、リグニン・セルロース(7.2%増)で上げ幅が大きかった。非鉄金属鉱石は2.5%増。電子部品は4.6%下落した。
非耐久消費財は1.5%上昇した。牛乳・乳製品(3.6%増)、革製品(3.7%増)、衣料品(3.4%増)が前月に引き続き平均を上回る伸びとなった。
投資財は0.7%上昇した(前月は同0.6%)。機械が1.7%増、自動車・自動車部品が1.1%増と投資財の平均を上回る伸びを記録。スマートホンと電子記録媒体はそれぞれ10.1%、3.6%低下した。
農産物は0.5%の上昇。じゃがいもと穀物が各11.8%、6.9%高くなったのに対し、卵は19.3%、コーヒー生豆は6.1%安くなった。
3月の輸入物価指数は前月比では横ばいだった。エネルギーは0.8%減。エネルギーを除いたベースでも上げ幅は0.1だった。エネルギーでは電力が31.3%、天然ガスが8.1%、石炭が2.7%下落。原油と石油製品はそれぞれ3.6%、2.6%上昇した。
3月の輸出物価指数は前年同月比で1.3%、前月比で0.1%それぞれ上昇した。