エネルギーと旅行が4月の物価を押上げ、イースター効果でパック旅行は11%上昇

ドイツ連邦統計局は14日、4月の消費者物価統計の詳細を発表した。それによると、インフレ率(ドイツ基準)は前年同月比が2.0%、前月比が1.0%で速報値と変わりがなかった。エネルギーは前年同月比4.6%増となり、上げ幅が前月の同4.2%から拡大。エネルギーを除いたインフレ率は1.7%だった。

エネルギーでは暖房用灯油が9.4%上昇した。自動車燃料は軽油で上げ幅が5.7%、ハイオクガソリンで5.3%に上った。、天然ガスは同3.2%、電力は3.0%だった。

食料品の上げ幅は前月と同じ0.8%にとどまった。野菜が9.7%上昇したものの、果物は8.4%下落。食用油脂(1.9%減)、乳製品・卵(1.3%減)、砂糖・ジャム・はちみつ等(1.0%減)も前年同月を下回った。

エネルギーと食料品を除いた基礎インフレ率は1.8%だった。

食料品以外の消費財では雑誌(4.8%増)、たばこ(3.6%増)で上昇率が大きかった。電気製品はこれまでに引き続き大きく低下しており、下落幅は娯楽家電で6.8%、電話機で6.7%に上った。

消費者物価に占める比重が53%に上るサービスは2.1%増となり、上げ幅は前月の同1.2%から大幅に拡大した。イースター休暇が昨年の3月から今年は4月にずれ込んだことから、旅行関係の料金が大きく上昇。上げ幅はパック旅行で11.2%に上った。このほか自動車整備・修理(4.3%増)と飲食(2.6%増)で上昇率が大きかった。

前月比ではエネルギーが2.1%上昇。エネルギー以外ではイースター効果でパック旅行(15.9%増)、長距離バス(14.8%増)、航空券(3.6%増)、鉄道乗車券(3.4%増)で上げ幅が大きかった。ハイオクガソリン(6.7%増)、衣料品・靴(2.4%増)も平均を上回る伸びとなった。果物は0.6%下落した。

欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比が2.1%、前月比が1.0%で、こちらも速報値と変わりがなかった。