独化学工業会(VCI)が15日発表した独化学・製薬業界の1-3月期(第1四半期)の売上高は営業日数・季節要因調整後の実質で前期比1.1%減の483億ユーロへと落ち込んだ。世界的な景気低迷が反映された格好で、国内売上が2.6%減、国外が同0.2%減とともに落ち込んだ。VCIのハンス・ファン・バイレン会長(ヘンケルの最高経営責任者)は「今年は難しい年になる」との見方を示した。
業界売上高は前年同期比では3.8%落ち込んだ。国内が3.0%、国外が4.1%の幅で減少。部門別では製薬(9.1%減)、ポリマー(5.4%減)、石油化学品と誘導体(5.1%減)が特に大きく落ち込んだ。増加したのはファイン・スペシャル化学品(1.7%増)と洗剤・ボディーケア用品(0.2%増)だけだった。
業界生産高は前期比で実質0.5%増加し、3四半期ぶりに拡大した。比較対象の昨年第4四半期(10~12月)は同10%減と大きく落ち込んでおり、第1四半期の増加はその微弱な反動に過ぎず回復を意味しない。出荷価格は平均0.3%低下した。
工場稼働率は84.1%で、前期を1.0ポイント上回った。正常な水準だとしている。