ドイツ連邦統計局が8日発表した5月の輸出高(暫定値)は前年同月比4.5%増の1,139億ユーロとなり、2カ月ぶりに拡大した。世界経済は減速しているものの、比較対象の2018年5月に比べて祝日が少なかったことから、増加幅が大きくなった。
輸出を仕向け先地域別でみると、増加幅が大きかったのは欧州連合(EU)域外向けで、10.4%に上った。ユーロ圏向けも3.8%伸びた。EUのユーロ非加盟国向けは4.8%落ち込んだ。
輸入高は934億ユーロで、前年同月を4.9%上回った。ユーロ圏とEU域外からの輸入がそれぞれ8.7%、4.7%増加。EUのユーロ非加盟国からは2.3%減少した。
貿易収支の黒字幅は前年同月比3.0%増の206億ユーロに拡大。経常黒字は26.9%増の165億ユーロと大幅に伸びた。
1~5月の輸出高は5,601億ユーロで、前年同期を2.4%上回った。EU域外向けが4.5%伸びて全体をけん引。ユーロ圏向けも1.7%増えた。EUのユーロ非加盟国向けは0.4%減少した。
同期の輸入高は4.5%増えて4,668億ユーロとなった。ユーロ圏からの輸入が5.9%増加。EUのユーロ非加盟国とEU域外からもそれぞれ2.5%、4.2%伸びた。
貿易収支の黒字幅は933億ユーロで、前年同期から7.1%減少した。経常黒字は0.6%増の1,064億ユーロとわずかながら伸び、拡大へと転じた。対外金融債権・債務から生じる利子・配当金などの収支状況を示す第一次所得収支の黒字幅が254億ユーロから293億ユーロへと15.4%伸びたことが大きい。