ドイツがノルウェーを抜いて欧州最大の電動車市場になったことが、ベルギッシュ・グラートバッハ経済専門大学(FHDW)付属自動車研究センター(CAM)の調べで分かった。販売が急速に伸びているため。CAMは今後も急拡大が続くと予想している。CAMへの取材をもとに経済紙『ハンデルスブラット』が報じた。
今年上半期の電動車(電気自動車=EVとプラグインハイブリッド車=PHV)の新車登録台数はドイツで計4万8,000台となり、前年同期を41%上回った。ノルウェーも3万6,000台から22%増えたものの、総数は4万4,000台とドイツを下回った。
CAMのシュテファン・ブラッツェル教授はドイツのEV・PHV新車登録台数が今年は10万台弱に達し、来年には約20万台へと倍増するとの見方を示した。自動車各社が電動車の車種を大幅に増やすほか、乗用車を対象とする欧州連合(EU)の二酸化炭素(CO2)排出規制が強化されることが追い風となるためで、2020年代半ばまでに同60万台を超えると予想している。
今年上半期の電動車販売台数が世界で最も多かった国は中国で、前年同期比52%増の62万8,000台を記録した。2位米国(20%増の14万9,000台)を大きく引き離している。3位はドイツ、4位はノルウェー。5位以下はフランス(38%増の2万9,000台)、英国(7%減の2万7,000台)、オランダ(122%増の2万台)が続いた。
新車に占める電動車の割合が最も高い国はノルウェーで、50%を超えた。ドイツは2.6%で、オランダ(8.9%)、中国(5.1%)を大きく下回っている。米国は1.8%だった。