生産者物価の上げ幅2カ月連続縮小、6月は1.2%に

ドイツ連邦統計局が19日発表した6月の生産者物価指数は前年同月比1.2%増となり、上げ幅は2カ月連続で縮小した。エネルギーの上げ幅が前月の4.5%から2.2%に低下したほか、中間財の価格が下落へと転じたことが反映された。エネルギーを除いた生産者物価は前年同月比で0.9%の上昇だった。

エネルギーでは電力の上昇率が大きく、7.4%に上った。電力公社などの配電事業者向けが17.8%高くなり、全体を強く押し上げた。一般世帯向けは3.5%増、特別契約顧客向けは2.8%増だった。

石油製品は2.0%減となり、前月の2.8%増からマイナスへと転じた。液化石油ガスの下落幅が2.5%から22.3%へと大きく拡大。房用灯油(6.0%減)と軽油(2.5%減)も前年同月を下回った

天然ガスも0.6%減となり、前月の2.7%増から低下へと転じた。発電所向けが11.5%、産業向けが7.9%、再販売事業者向けが0.3%の幅で落ち込んだ。

非耐久消費財は2.1%増となり、上げ幅は前月の1.9%から拡大した。食料品の上昇率が2.3%から2.6%へと高まったことが大きい。豚肉と加工済みじゃがいもはそれぞれ21.0%、16.0%高くなった。バター(30.7%減)、砂糖(15.2%減)、コーヒー(5.0%減)はこれまでに引き続き前年同月を割り込んだ。

中間財は0.2%低下した。金属二次原料が11.8%、金属が3.5%下落。穀物粉と肥料・窒素化合物はそれぞれ7.7%上昇した。

耐久消費財は1.4%、投資財は1.5%の幅で上昇した。

6月の生産者物価指数は前月比では0.4%減となり、2カ月連続で落ち込んだ。エネルギーの下落幅が前月の0.6%から1.4%へと拡大。エネルギーを除いたベースでは物価に変動がなかった。中間財は0.2%減、投資財は横ばい、耐久消費財は0.1%増、非耐久消費財は0.5%増だった。

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