電機大手の独シーメンスは17日、ドイツ鉄道(DB)に納入した同社製高速鉄道「ICE4」に欠陥が見つかった問題で、シーメンスとサプライヤーのボンバルディア、DB、連邦鉄道局(EBA)の4者が解決策で合意したと発表した。DBはこれを受けて、一時的に停止していたICE4の受け取りを再開する。
DBは4月、ICE4に欠陥が見つかったとして、車両の受け取りを当面、停止することを明らかにした。安全性に支障はないものの、長期的にみてメンテナンス費用の増加につながることから、最終的な改善案が提示されるまでは新たな車両を受け取らないことにした。
ICE4の車体の溶接が契約で取り決めた品質条件を満たしていなかった。DBがそれまでに受け取った26編成すべてで溶接に問題があった。車体はICE4のサプライヤーであるボンバルディアが担当していた。
4者は問題解決に向けて協議し、今回の合意に至った。DBに納入した26編成の修理を来年初頭に開始し、2023年半ばまでに完了する。ボンバルディアが責任を負う。修理に伴ってDBのダイヤ運行に支障が出ることはない。