鉄道網投資を1.5倍に、政府とドイツ鉄道が合意

独連邦交通省は26日、鉄道網への投資額を大幅に増やすことでドイツ鉄道(DB)と合意したと発表した。道路・航空輸送に比べて環境負荷の小さい鉄道輸送の強化を求める声が強まっていることを受けたもの。連邦議会(下院)の承認を経て実施する。

ドイツの鉄道インフラは老朽化している。近代化投資を長年、先送りしてきたためだ。橋梁は第1次世界大戦前に設置されたものが多く、信号システムもデジタル化時代にそぐわないものになっている。

インフラの老朽化は運行の遅れという形でしわ寄せが出ており、DBでは長距離列車の20%以上で遅延が発生している。

政府とDBはこうした問題を解決して鉄道需要を増やすために今回の取り決めを行った。2020~29年の鉄道網投資額を従来計画より54%多い862億ユーロへと拡大。国の拠出額は59%増の620億ユーロ、DBは同41%増の242億ユーロへと引き上げる。

上部へスクロール